事務職が抱えるストレスは人間関係や給与面!悩みや不安の解消方法を解説
皆さんは、事務職にはどんなイメージを持っていますか?
「事務職は楽しそう」「ストレスが少なそう」といったイメージを持っている人も多いです。
たしかに肉体労働ではないので、足腰を痛めることもありませんし体への負担が少ないです。
そのため人気の職業の一つでもあります。
しかし、実は事務職って不安・不満も多い職業なんです。
今回は、実際に事務職で働いている方はどんな悩みを抱えているのか、悩みと解消方法について紹介していきます。
事務職の仕事内容は多岐にわたる
会社によっても異なりますが、事務職の仕事は多岐にわたります。
資料や書類の作成、電話や来客対応、郵便物の仕分けや備品の発注、管理など会社の縁の下の力持ちです。
更に専門的な事務になると、給与計算や現金の管理なども行います。
事務職は大まかにいえば、社員全員が効率よく働けるようにサポートをする業務です。
事務職が抱えているストレス9選
それでは、実際にどんなことにストレスを抱えているのでしょうか?
①自分の努力や成果を評価されづらい
事務職は他の社員を支える業務なので、自分の頑張りが利益に直結することは少ないです。
業績が評価される場面が少ないということですので、「今月は頑張った!」「来月はもっと頑張ろう!」と自分のモチベーションにも繋がりません。
出世もしづらいので、より成長を感じにくいです。
更には他の社員をサポートする業務が多いため、やってもらうのが当たり前と雑用ばかり任されることもあります。
評価をされる場面が少なく、感謝もされないとなると仕事へのモチベーションも下がってしまいますね。
②他部署からのプレッシャーをかけられる
事務職は他部署と連携して仕事を行っていく仕事です。
忙しい部署からは、「急いで」「もっと見やすい資料にして」とプレッシャーをかけられることも多くあります。
多少のプレッシャーは必要ですが、耐えきれないほどのプレッシャーを与えられてしまうと疲れてしまいますよね。
更に、事務職は直接利益をあげている部署ではないので、人によっては当たりがきついこともあります。
③人間関係がうまくいかない
事務職は女性が多い職場がほとんどです。
女性だけで気が楽だと思う方もいるかもしれませんが、女性だからこそのトラブルも多く発生します。
また、営業などとは違い外出することもなく、他の企業の人と仕事をすることもありません。
働く人がいつも同じで隣の席もいつも同じ人という職場が多いため、狭い人間関係の中では苦痛に感じることもあります。
④給料が上がりづらく、同期と収入格差ができる
先程も述べた通り、会社の売り上げ利益に直接つながっているわけではありません。
評価されづらいデメリットだけではなく、同様に給料に反映しづらいデメリットもあります。
未経験でも働けることが多い事務職は、一般年収よりも低めの傾向にあるのも事実です。
会計や経理など専門知識が必要となる事務職では年収が高い求人もありますが、資料作成や雑務が多い一般事務では、同期との収入格差が広がってしまう傾向があります。
⑤静かな職場が多く、コミュニケーションを取りづらい
事務職は基本的に一人で行う職業です。
しゃべる必要がないため、職場が静かなことが多いです。
静かな職場だと、必要最低限以外のコミュニケーションを取りづらいですよね。
業務の不明点を気軽に聞けたり、息抜き程度に世間話をしたりしづらい雰囲気があります。
うるさすぎる職場も問題ですが、コミュニケーションを取りながら仕事を進めていきたいときには静かすぎることは不便です。
⑥毎日同じ仕事なので変化がなく飽きやすい
事務職の仕事は、ほとんどがルーティン化されています。
変化の多い仕事もストレスになりますが、全く変化しない仕事もストレスを感じてしまいます。
毎日同じ作業が好きという方には向いていますが、毎日同じ作業では飽きてしまう人もいますよね。
飽きっぽく、クリエイティブな仕事をしたい方が事務職で働くとストレスを感じやすいです。
⑦スキルが身に付かない
毎日同じ仕事をしている中では、身に付くスキルは限られてしまいます。
一つのことを極めるという点で、その会社にとっては大きな戦力かもしれませんが、他の会社では通用しないこともあります。
10年後、20年後を考えた時に、このままでいいのかと不安になる人も多いです。
⑧パソコン作業で眼精疲労になりやすい
事務職の多くは業務にパソコンを使用します。
パソコン作業では目を酷使しますし、ずっと同じ体制でいるため眼精疲労や肩こりに悩む人が多いです。
眼精疲労や肩こりは安易に考えてしまいがちですが、頭痛を引き起こすこともあり仕事に支障をきたします。
こまめに休憩をはさんで体を動かす、眼精疲労に効く目薬を使用する、などして対策をしましょう。
⑨座りっぱなしで体調不良になりやすい
一日中席に座っていると肩こりや腰痛、むくみなどを引き起こします。
冷房による冷えや生理不順など女性特有の辛さもあります。
座り仕事は楽ですが、日々の運動不足から思わぬ病気につながることもありますので、多少の運動も必要です。
仕事の合間に意識して動くようにしたり、休日にはジムに通うなどして体を動かしたりしましょう。
事務職のお悩み解消方法4選!
仕事は生活の大半を過ごす場所ですので、できることなら快適に過ごしたいですよね。
悩みばかりでは疲れてしまいますし、仕事にも集中できなくなってしまいます。
ここからは悩みを解消する方法を紹介しますので、事務職でのストレスに悩んでいる方は参考にしてください。
①相談できる仲間を見つける
自分の悩みを相談できる仲間がいることはとても大切です。
悩みをひとりで抱え込んでいては解決しませんし、気持ちも暗くなってしまいますよね。
誰かに話すことですっきりするだけではなく、自分の悩みを整理できます。
社内の人は社内の仕組みや自分が行っている業務内容をわかってくれているので、相談すると的確なアドバイスをもらえることもあります。
会社の中でも一番存在が近い同期なら、気兼ねなく相談できますね。
同期がいない場合には先輩や上司など、相談できる人を見つけましょう。
どうしても社内で相談できる人がいない場合には、友達や家族などに相談するのもおすすめです。
アドバイスをもらえなくても、悩みを口に出すだけで解消されることもあります。
しかし、社外の人には業務に関することは話せないこともあり、何を話してもいいわけではないので注意してください。
②作業環境の改善を行う
体調不良が悩みの方は、作業環境を改善することで解決することもあります。
眼精疲労の場合はブルーライトカットできるフィルムや眼鏡を使用しましょう。
肩こりや腰痛で悩んでいる場合には、こまめに休憩したり、職場内を少し歩いたり、座りっぱなしにしない工夫はいくらでもできます。
少し体を動かすことで、頭のリフレッシュにもなるのでおすすめです。
③企業内で移動を申し出る
どうしても我慢できない職場内での人間関係の悩みは、部署移動を申し出ましょう。
入社する際には会社の福利厚生や立地などどこか魅力を感じて入社しているはずです。
「人間関係に悩んでいるけど、会社のことは好きだから会社は辞めたくない…。」という人も多くいます。
そんな場合は、転職を考える前に移動を申し出ることがおすすめです。
現状で悩んでいるなら、会社内の新たな環境で頑張るほうが余計なストレスや悩みを抱えなくて済みます。
④転職する
どのような対策をしてもストレスが解消されない場合もあります。
そんな場合には思い切って転職をしましょう。
仕事はひとつだけではありません。
ストレスを感じて辛いと思いながら働くのなら、新しい環境に挑戦しましょう。
事務職の仕事内容に魅力を感じなくなったのなら、他の職種での応募も検討してください。
働く環境はストレスや悩みが多くあります。
ストレスは体調に大きな影響を及ぼしますので、重大になる前にうまく解消できるよう、はやめの対策をとりましょう。
事務職の中でも大変な"一人事務"
事務職の中には、すべて一人で業務を行う一人事務とよばれる事務職もあります。
一人事務は、小さい会社の事務に多いです。
中には、前任の方から引継ぎがなかったり、忙しくて一人しかいないため休めなかったり、負担が大きいという声があります。
人間関係がストレスだった人には、仕事を一人で行えるので気が楽だという人もいますが、会社によって大きく異なりますので、転職する際には注意してください。
事務職でスキルアップを目指すなら資格を取得しよう
事務職には、資格不要の求人が多くあります。
未経験でも募集できる求人が多いことが事務職のメリットですが、その分年収が低いです。
転職のハードルは低いですがキャリア形成も難しくなってしまいます。
中には好条件の求人もありますが、好条件の求人は経理事務や貿易事務など専門職が多いです。
専門職ですので、資格や実務経験が必要になります。
資格を持っていると事務職以外の転職にも有利ですので、転職やスキルアップを考えている方は以下の資格取得を参考にしてください。
- ビジネス実務マナー検定
- 秘書技能検定
- MOS
- 日商簿記検定
- 給与計算実務能力検定
- TOEIC
①ビジネス実務マナー検定
ビジネスマンとしての判断、行動が適切にできているかどうかを問われる検定です。
具体的にはビジネス上での人間関係やマナー、話し方が理解できているかが出題されます。
ビジネス社会の基本ルールを身に付けているかどうかを、一定の審査基準によって判断しています。
この資格を持っていることでビジネス上での基本的なマナーが身に付いているとアピールできますので、どの職種に転職する場合にも役立つ資格です。
②秘書技能検定
社会人なら誰でも備えておかなければいけない基本的な常識を、秘書技能に集約して出題しています。
人柄のよい人とは、相手に感じが良印象を与えられる人のことです。
「表情」「態度」「振る舞い」「言葉遣い」「話し方」などの人格要素で良い印象を与えることができます。
秘書技能検定を取得することで、マナーをわきまえ丁寧かつ気配りのできる人という印象を与えられます。
3級から1級までありますので、自分のスキルに合わせて受験しましょう。
③MOS
MOSとは、マイクロソフト・オフィス・スペシャリストの略です。
ワードやエクセルなどマイクロソフト・オフィス製品のスキルを証明できます。
一般のスペシャリストレベルと上級者向けのエキスパートレベルがあります。
事務職は資料作成など、ワードやエクセルを使用する機会が多いです。
知識としてではなく、実務スキルとして身に付けることができます。
また、MOSは国際スキルですので、日本だけではなく世界で通用する資格です。
④日商簿記検定
簿記とは、企業の営業取引や経営活動を帳簿に記録する技術のことです。
簿記検定では財務諸表を作る際の知識が問われます。
一般事務ではなく、会計や経理などの専門職を目指したい方には必須の資格です。
簿記検定はさまざまな種類がありますが、一番有名なのは日商簿記です。
日商簿記では3級から1級がありますが、2級以上が転職の際にアピールできます。
⑤給与計算実務能力検定
給与計算はどんな会社でも行われる業務です。
給与計算を行うには、税金の知識や保険の仕組みまで幅広い知識が必要になります。
必要な知識と実務能力を測定する試験です。
ただし、2年ごとに更新が必要になります。
5000円の更新料と写真1枚が2年ごとに必要ですので、手間がかかってしまいます。
⑥TOEIC
英語が母国語ではない人のための、「国際コミュニケーション英語能力テスト」です。
ビジネス英語力を測ることができるため、社員にTOEICの受験を義務付ける企業も増えています。
リスニングとリーディングの両方が出題されますので、どちらのスキルも必要です。
TOEICには合格点はなく、受験した点数がスキルの証明になります。
ビジネススキルとしては700点以上が望ましいです。
海外赴任を希望している場合には、900点以上を目指しましょう。
他にも取得していると有利な資格はあります。
更に詳しく知りたい方は、こちらの記事をチェックしてください!
資格以外にもスキルを身に着けよう
会社で活躍するためには、資格だけではなくスキルも重要です。
特にPCスキルとビジネススキルは、最低限身に着けておきましょう!
詳しく紹介していきます。
PCスキル
パソコンはどの職種でも使用します。
特に事務職では、仕事のほとんどをパソコン作業で行います。
パソコン作業を効率よく行うためには、以下のスキルを身に着けましょう。
- ブラインドタッチ
- エクセルやワードスキル
- ショートカットキー
ブラインドタッチ
作業スピードを上げるためには、ブラインドタッチが有効です。
ブラインドタッチとは、キーボードを見ることなくタイピングするスキルです。
ブラインドタッチができるようになると、タイピングのスピードが上がるだけではなく、誤字にも気づけます。
ブラインドタッチ練習用の便利なツールも多くありますので、練習してみてください。
エクセルやワードの基本的なスキル
仕事をする上で、エクセルやワードを使用する機会がとても多いです。
知っておくと便利な機能がたくさんあります。
特にエクセルでは関数やマクロを使用することで、手作業で行っていた作業をエクセルが自動で行ってくれます。
合計を出してくれる「SUM関数」、セルを数えられる「COUNT関数」、条件に当てはまるセルを表示させる「VLOOKUP関数」は特に覚えておくと便利です!
ショートカットキー
ショートカットキーはキーボードを使ってパソコンの操作を簡単に行うための機能です。
キーボードから手を放してマウスを使う必要がないので、時間短縮になります。
以下の3つは最低限覚えておきましょう。
- 「Ctrl」+「C」選択範囲をコピー
- 「Ctrl」+「X」選択範囲を切り取り
- 「Ctrl」+「V」選択範囲を貼り付け
ビジネスマナー
電話対応や敬語はどの職種でも社会人として必須のマナーです。
ビジネスマナーは身に付いていることが当たり前ですので、できていないと恥ずかしい思いをしてしまいます。
ビジネスマナーについての本もありますし、ビジネス実務マナー検定の受験もおすすめです。
事務職からの転職先は事務職だけじゃない
事務職からの転職は事務職以外にもたくさんあります。
ただし、他職種への転職は20代での転職がおすすめです。
PCスキルは十分なアピールポイントになりますので、積極的にアピールしていきましょう。
その際にはMOSの資格を取得しているとアピールがしやすいです。
未経験でも応募できる求人は多くありますので、自分に合った求人を見つけましょう。
事務職としてのスキルを活かしたい、今後のキャリアアップについて相談したいという方は、転職サイトを活用することがおすすめです。
事務職への転職でおすすめの転職エージェント3選
事務職への転職を検討している方は、事務職の求人が多いサイトを活用しましょう。
今回は、事務職へ転職したいという方におすすめの転職エージェントを紹介します!
①doda
dodaは、事務・アシスタントの求人が約1,500件あります。
営業事務・一般事務が半分以上を占めているので、未経験の方でも応募できる求人が多いです。
専門性の高い求人は少ないため、事務職求人の平均年収は350万円前後です。
しかし、事務職の経験が長い場合には500万円以上の求人もあります。
経験を活かしたいという方は、求人情報を確認して経験者を優遇してくれる求人に応募しましょう。
②type女性の転職Agent
type女性の転職Agentは、「女性の新しいキャリアを提案する」がコンセプトの転職エージェントです。
女性に特化しているサービスですので、女性からの支持、満足度が非常に高いです。
在籍スタッフにも女性が多いので、相談する際には安心できますね。
平均年収は450万円前後で、条件の良い求人が多くあります。
経理、財務、会計では700万円~800万円を提示している企業もありますので、専門職を目指している方にはおすすめです。
東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県に特化しており、地方の求人には弱いため、地方で求人を探している方は他のサービスと併用して求人を探しましょう。
③第二新卒エージェントNeo
第二新卒エージェントNeoは平均年収は300万円前後と低めですが、未経験でも入社できる求人が多いことが特徴です。
地方の求人も豊富ですので、地方での求人を探している方におすすめです。
また、ブラック企業の案件は徹底的に排除している為、求人の質が良い特徴もあります。
前職で残業が多かったり、休日出勤も多かったりして次の転職はホワイト企業を選びたい!という方は安心して求人を探すことができますね。
キャリアのアドバイスや、企業担当もマンツーマンなのでフォローが手厚いです。
困ったことがあったら何でも相談できることは心強いですね!
転職サイトについてもっと詳しく知りたい!という方はこちらの記事を参考にしてください。
自分が何をやりたいのか明確にしよう!
事務職で働きたい方、事務職からの別の職種へ転職を考えている方も、まずは自分が何をやりたいのか明確にすることが大切です。
事務職には良いところも悪いところもあります。
しかし、ストレスを感じすぎてしまうなら無理はせず転職の検討も必要です。
自分のやりたいことを明確にして、将来を見据えて仕事の選択をしましょう!